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死神の華【鬼滅の刃】

第18章 死神と豪華客船


(ここで彼女を引き止めるのは簡単だが鬼の目的…彼女をどうするかを確認するべきだな。)

柊は彼女の後をゆっくり着いていく。
するととある一室にたどり着く。そこには救護室と書かれていた。
彼女に着いて一緒に救護室へと入るとそこには気を失っている若い男女が10人ほど倒れていた。
パーティの参加者もいるがほとんどが船の関係者だろう。天元と同じウェイターの服を着ている者もいるし、水平の制服を着ている者もいる。
「おい、大丈夫か?しっかりしろ。目を覚ませ。」

どうやら呼吸は正常で本当に気を失っているだけのようだ。先ほどの彼女もこの部屋に着くと糸が切れたかのように眠ったのだ。

ーーバタンーー柊が入ってきた扉が閉まる音がした。

「おやぁ?どうやらおまけが付いてきたようですねぇ。」
白衣を着た男が入って来た。どうやらこいつが彼らを眠らせた元凶の鬼のようだ。

「彼女たちは?どうして眠ってるの?何かおかしいわ。」
柊は一芝居を打つため淑女のフリをする。

「ひひひ。かわいそうに。眠ったままの方が恐怖も少なくて済むのになぁ。」
口をニンマリとし、破顔する。

「人間じゃない!?彼らをどうするつもり?他にもいるの?」
涙を潤ませ鬼に問いかける。

「こいつらは弁当だ。長い船旅には必要だろぉ?俺は理性的に計画的なんだ。まぁ、もう1人、本能のまま食い散らかすバカも付いてきちまったがなぁ。俺に出会ってお前もラッキーだぜぇ?」
 
ーーコツコツ、コツ、コツコツ、コツ、ーーー

柊は下を向いてヒールを鳴らす。

「おやぁびびっちまったかぁ?怖いよなぁ、泣きたいよなぁ?」
ゲラゲラと笑う鬼に柊は顔を上げる。

「あぁ、貴様に会えてラッキーだった。こんなにも簡単に手の内も仲間の情報も吐いてくれるとはな。」

ーーぱかっーー天井が開くとそこから刀が落ちてくる。柊の愛刀、氷雪の蘭だ。天元の忍獣ネズミがヒールを鳴らす合図で運んできてくれたのだ。

柊は素早く受け取ると鞘から抜きそのまま鬼の頸を斬った。

鬼は何が何だかわからぬうちに斬られたようで、
「なんで!いつのまに?お前、、なんで!」
「鬼殺隊だ。」
「そんな!無惨様の恐怖から逃れると思ったのにぃ!!」
ボロボロと崩れて鬼は塵と消えた。


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