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死神の華【鬼滅の刃】

第15章 死神と科戸の風


「風の呼吸 壱ノ型 塵旋風・削ぎ!」
「水の呼吸 拾ノ型 生生流転」

同時にそれぞれの呼吸を使いお互いを斬り合わないよう多数の鬼を斬る。
だが柊の足元の影から鬼がぬっと這い出てくる。
「おいっ!下だっ!!」
「っ!!」
柊は咄嗟に反応したが長年の習慣というものは数ヶ月で変わるはずがなく、

「っ蘭!!一の舞!!」

上半身を地面から出した鬼が繰り出した爪を上へ飛び上がり回転すると同時に逆さまになりながら鬼の頸を切り裂き氷の華が開く。

(しまった!蘭を使ってしまったっ!)

膝を着いて着地するが力がもう入らない。息も絶え絶えだ。
(わずかでも霊子を集めなければ…)

群がってきた鬼を全て始末すると不死川は柊の方へ走り寄る。
「おいっ!大丈夫か?!ってか今の技はーー」

そこまで言うとどこからか天元が現れ不死川と柊の間に入る。

「おいおい、派手にやってんじゃねえか!で、地味に死にかけてんじゃねぇよ。」

「っな、宇髄?なんでテメェがここに…。」

「まぁ成り行きだ。…最後に口付けしたのいつだ?」

不死川を軽くあしらい、柊に問いかける。

「はぁはぁ、1週間…前…。」

「…言えよ。っつーかすぐに煉獄んとこ帰ると思ったからあのまま別れたけどこんな事になるなら無理矢理でもしとけば良かったぜ。」

「おい、宇髄、さっきから何の話してんだよ!そいつなんか病気か?」

「…何の話って?こう言う話。」

天元はいうや否や柊に口付ける。

唇を味わうようにねっとりと。

「…ん…、んふぁ…、っぁふっ…」

ちゅぷ、ちゅぱと吸い付くように口付けを交わす2人を見て不死川は驚きを隠せない。

「んなっ!テメェ!何してんだ!!」

一度離すと天元はニヤっと笑う。

「困った事に姫さんは定期的に接吻しないと死んじまうんだよ。」

「はぁっ?!んなことあるわけねぇだろっ!!」

「それがあるからこうやって俺が助けてんの。」

そしてさらに深く口付ける。今度は舌を絡めて。

柊も口を開き、天元の舌を求める。

ーーんちゅぷ、くちゅっ、ぴちゃっーー

2人の息遣いと唾液が交わる音が不死川へと届く。

(なんだよこれ、なんでこんなっ!)



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