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死神の華【鬼滅の刃】

第13章 (短編)雪白姫の噂 


「あー、やっちまったな。」
「だが、結果的に鬼は斬った。」
「一応組織だからなぁ。結果よければ何してもいいって訳じゃねえんだよ。」
「う、ごもっともだな。」

痛いところを突かれ柊は焦る。そもそも伝令が鴉が文を飛ばしてやりとりするなんて時間がかかる。伝令神機があればリアルタイムで情報がわかるのに。なんて死神のハイテク機器を思い浮かべる。

「でもまぁ、視覚聴覚奪われちまったらいくら柱でも無事かどうか怪しいもんだ。…で、種明かしは?」
「種明かしも何もない。嗅覚と触覚は無事なんだからそれで十分だろ?」
「それができたら苦労しねぇよ。」
「…俺は後藤。あんたは?」
「リーン柊だ。」

「あとは俺たち隠の仕事だ。お嬢さんはさっさと帰って報告書と命令違反の始末書、んでもって来るはずの柱に詫びの手紙でも書いとくんだな。」
ぽんと柊の肩に手を乗せて後藤は柊から離れて行った。

はぁ。とため息をつくと不本意ながら命令違反をしてしまった事に対して後ろめたさを感じ山を降りて行った。




後藤たちはあらかた作業を終わらせて後はこの刀傷だらけの家屋をどうするかと悩んでいた。
鬼の爪痕ならば熊や獣の仕業にできるが、こうも刀傷だと山賊か盗賊。江戸時代や明治初期ならそれもできたが、今時刀を使うのは軍人くらい。鬼殺隊の帯刀もそろそろ厳しくなってきた時代だ。
集落の住民はもう誰も残っていない。なら焼き払ってしまった方が早い。上の許可を貰うため鴉を飛ばし、待機する。

すると自然と隠たちが後藤の周りへと集まって来る。
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