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死神の華【鬼滅の刃】

第10章 死神と炎の音


「…あ?死神…?」
ほうける天元に柊は目を据えて再度答える。

「そうだ。私は死神だ。どうだ?言い得て妙だろう?」

柊のその深い藍色の瞳と自身を死神だと誇らしげに微笑む姿がどこか妖艶さを漂わせ天元は心を掴まれる。

「ははっ…確かに!雪白姫じゃねぇな!姫さんになら魂を狩られてもいいかもな。」
柊の顎に手を伸ばし、クイっと持ち上げながら顔を近づけようとする。

「宇髄、そこまでだ。」
柊を後ろから抱きしめ引き寄せると手で柊の口を塞ぐ。

「はっ、どうやら姫さんには獰猛な騎士が付いてるみたいだな。まぁ煉獄に愛想尽かしたら俺んとこに来い。4人目の嫁にしてやんよ。」

「天元、君の提案はありがたいが、生憎私は杏寿郎のそばを離れるつもりはない。夫婦にはなれないかもしれないが杏寿郎が生きてる限り共に生きていくつもりだ。」

「「……。」」
柊の言葉に2人の反応はそれぞれ違う。

一方は口をあんぐりと開け、ポカンとして、
もう一方は手で口を覆い、顔を赤く染める。

「杏寿郎クンよ…。姫さんっていつもこう?」
「ああ…。心臓がいくらあっても足らないんだ…。」




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折角柱が二人もいると言う事で鍛錬に付き合ってもらうことにした。
義勇が編み出した拾壱ノ型 凪 は激しい攻撃をいなす型だ。
手数が多ければ多いほど修行になる。


二人からの激しい打ち込みを柊は凪で打ち消していく。
「いいねぇ!!やりがいがあんじゃねぇかっ!!」
「柊っ!!ますます技の精度が上がっているな!流石だ!」
「っっ!っっくっ!!…はっ!」

流石の柊も柱二人を相手にするには体が持たない。

(ここだっ!!)
柊が天元の一瞬の隙をつき、脇腹に木刀を当てる。
だがその瞬間柊の首に杏寿郎の木刀があてがわれた。

「動きは良かった。速さも。だが鬼は腹を切っても再生する。斬るなら頸だ。連携を取る鬼に遭遇すると一方を囮に使う場合もある。今みたいにな。」

「囮か…。再生速度も速いと聞いた。厄介だな。」
「おいおい…丁が柱二人相手にここまでできるんだ。十分すげえよ。お前らどんだけ高み目指してんだよ。」
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