第9章 死神と愛
「なっ!杏寿郎?!降ろしてくれ、自分で歩ける!」
柊を今の言葉で言うお姫様抱っこで抱えると早々と水柱邸に帰ってきた。
「杏寿郎?どうした?ずっと黙っているが…。」
杏寿郎は柊の部屋に向かうと押入れから布団を取り出しその上に座ると柊を正面に抱き抱える。
「柊。嫌なら殴るなり蹴るなり鬼道を使うなりして逃げてくれ。俺は…柊に触れたい。」
何か焦ってるような杏寿郎の言動に柊は落ち着けと言わんばかりに杏寿郎の頬に手を伸ばす。
「いつも触れてるじゃないか。私は杏寿郎に触れられるのか大好きだ。」
「そうやって俺を煽らないでくれ。我慢できなくなる。」
頬に触れた柊の手を掴み杏寿郎はその手のひらにキスをする。
手の隙間から見えた杏寿郎の瞳がいつか見た野獣のような熱く燃えるような瞳だったもので柊の心臓はドキリと高鳴る。
「杏寿郎…。私が君を拒否すると思うのか?いつだって私は杏寿郎を求めてる。私も触れたい、杏寿郎に…。心の、体の奥まで触れ合いたい。」
その言葉を言った瞬間杏寿郎は柊の唇にくらいつく。
杏寿郎の舌が柊の口内を這いまわる。二人の息遣いがだんだん熱くなり、杏寿郎は柊をさらに強く抱きしめる。
「柊…柊…。」くちゅくちゅとお互いの唾液が行き交い柊の耳をその音が犯していく。
柊も舌を絡め返し蕩けた表情になる。
「ふ、、ちゅっ、、んん、、ぁふ、、ふ、、杏、寿郎、、///」
杏寿郎は口付けをしながらも柊の腰に手を回し、袴の帯紐に手をかけるとスルスルと簡単に外していく。
「ん、、ふ、、ちゅ、、」
柊は帯が外されたことにも気付かず必死に口の中で這い回る杏寿郎の舌に応えている。
「杏、寿郎、んぁっ、、これ、キス好き、んっ、、んんっ」
蕩けきった表情で足をもじもじとさせている柊に杏寿郎は口端を上げ耳元で囁く。
「柊。前に君が好きと言った以上に気持ちよくしてあげよう。」
その甘い誘惑に柊は杏寿郎へキスで返事を返す。