第20章 ほどける夜
意地悪く問いかけながら、指先で敏感な場所を転がす。
「や、やめ……て……。」
必死に首を振るが表情は快楽に歪み、声は甘く震えている。
キタニはそんな女の顔を見て、口角を上げた。
タ「否定できないのは……俺らだからか?」
低く囁きながらさらに深く動き、女の全身を貫く。
「……っあ、だめ……! も、もたない……。」
息が乱れ、涙が滲むほどの快感に翻弄される。
なとりは女の手を握ったまま、髪を撫でて落ち着かせるように囁いた。
な「良いよ……全部出しちゃえ。俺らが受け止めるから。」
その優しい声と、キタニの荒々しいリズム。
2つの相反する熱が同時に流れ込んでくる。
女はもう抗う力を失い、声をあげながら2人に身を委ねた。
果てる瞬間、女は2人の名を交互に呼びソファのクッションを強く握りしめる。
全身が痙攣するように震え、余韻の中でぐったりと力を抜いた。
キタニは汗ばんだ髪を指でかきあげ、息を荒げながら言った。
タ「……ほんと、打ち上げじゃなくてよかったな。」
挑発するような声色だが、その瞳はどこか安堵している。
なとりも隣で女の背中を撫で、苦笑しながら囁いた。
な「外じゃ絶対できないですよね。……独り占めしたいし。」
女は荒い呼吸の合間に、小さな声で
「……2人とも、ひどい……。」
と呟いた。
だがその頬は赤く染まり、腕は自然と2人にすがりついていた。
リビングの時計が深夜を告げる中、ソファの上には絡み合う3人の影が静かに横たわっていた。