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上書きしちゃった

第20章 ほどける夜


熱を帯びた空気がリビングに充満していく。

女はソファの上でキタニに押さえ込まれ、その唇に翻弄されながら、なとりの指先が髪をすくように頬を撫でる感覚に身を震わせていた。

タ「……お前、ほんとに酔うと隙だらけになるな。」

キタニが舌を絡める合間に低く吐き捨てる。

タ「こんなふうに2人にべたべたして……打ち上げでやられたら、止める自信ないぞ。」

「……っだめ、そこ……。」

首筋に吸い付かれ、声が甘く漏れる。

ソファの背もたれに押し付けられ、逃げ場がない。

なとりがそんな彼女の手を取り、自分の唇へと導いた。

な「ほら……自分からも欲しがってるみたいじゃん。」

「な、なとり……っ。」

唇を重ねられ、なとりは優しく舌先で探る。

キタニの荒々しい熱と対照的な、じわじわと溶かすような優しさ。

その違いに女の身体は翻弄され、理性は急速に薄れていく。

キタニが女の膝を広げさせるように手を這わせ、太腿の奥をなぞった。

タ「否定しろよ。……できねぇんだろ?」

挑発的な声。

だが身体はすでに正直に反応していて、女は小さく震えるしかなかった。

なとりがその様子を見つめ、苦笑混じりに言う。

な「……やっぱ、俺らに甘やかされるのが1番好きなんでしょ?」

囁きながら肩に口づけを落とし、キタニの指先と呼応するようにもう片方の手で腰を撫でる。

「ん……やだ、2人同時は……。」

拒むような言葉とは裏腹に、腰は勝手に跳ねてしまう。

キタニが笑みを含んだ声で耳元に落とした。

タ「口では否定して、身体は肯定してる。……それが1番、たまんねぇんだよ。」

なとりは女の指を絡め取り、唇を軽く噛んでみせる。

な「ほら……俺らから離れられないくせに。」

女は震える声で何かを言おうとしたが2人の熱に挟まれ、言葉はすぐに途切れ甘い吐息に変わった。




ソファの上でキタニが女を抱き寄せ、深く腰を押し付ける。

その荒々しさに女の背が反り、声が堪えきれずに漏れる。

「ん……っ、タツヤ……!」

なとりは横から女の胸元に手を伸ばし、優しく揉み上げる。

な「力強いほうが良いの?それとも、俺みたいに優しいほうが良い?」
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