第19章 夜の衝動
な「大丈夫、ちゃんと俺が……気持ちよくしてあげるから。」
息の合間に囁く声は優しく、それでいてどこか独占欲に滲んでいた。
彼女は何度もシーツを握りしめ、声を押し殺そうとした。
けれど、なとりが耳元で
な「もっと聞かせて。」
と囁くたびに、抑え切れない声が漏れていった。
な「……やっぱり、可愛い。」
甘い声と荒い息が交互に重なり、部屋の空気はどんどん熱を帯びていく。
やがて彼女は酔いも相まって快感に溺れ、言葉にならない声をあげる。
なとりはその姿を見て満足げに、しかしさらに強く彼女を求め続けた。
――酔いに任せた甘えから始まったはずの夜は、いつの間にか2人を深く縛りつけるものに変わっていた。