第17章 閉ざされた扉の向こう
ベッドシーツを握りしめ涙に濡れた瞳で彼を見上げても、容赦はない。
タ「……締めつけて……すげぇ……。」
彼は唇を噛みしめ荒い吐息をこぼしながらも、止まらない。
タ「……っ、そんなに奥で……俺を欲しがってるのか……?」
「ち、が……っ……違う……。」
必死の否定。
しかし声は震え、快感に呑み込まれた吐息が混ざる。
タ「違うって言いながら……こんなに熱くして……。」
彼の指が頬をなぞり、涙を拭い取る。
その仕草すら支配的で、優しさよりも独占欲に満ちている。
タ「……かわいいな。否定しながら俺に溺れていくお前……。」
荒い動きがさらに速さを増し、結合部から熱と湿りが混じる音が響く。
彼女はベッドの上で翻弄され、腰を揺さぶられ声を殺そうとしても無駄だった。
「や……だめ……あ、あぁ……!」
喉から絞り出される声は悲鳴と快感の狭間。
その姿にキタニの瞳が燃え上がる。
タ「もっと……もっと俺を刻みつけてやる……。」
その言葉と共に深く突き上げ、彼女の全身を痺れさせる。
「っ……あ、あぁ……っ!」
涙を流しながらも、彼女は否定の言葉をもう紡げない。
ただ快感に呑まれ、声をあげるしかなかった。
タ「そうだ……その顔……俺だけに見せろ。」
彼の囁きが、耳の奥を震わせる。
タ「他の誰にも……こんなの許さねぇ。お前は俺のものだ。」
繋がりが深くなるたびに、彼女の意識は白く塗りつぶされていく。
否定も理性もすべて削がれ、残るのは彼の熱に支配される身体だけ。
「……タツヤ……っ、も……だめ……!」
途切れ途切れに呼ぶ声。
その瞬間、彼の胸に込み上げるものがあった。
タ「……一緒に……イくぞ。」
腰を深く打ちつけ、最後の力を込める。
2人の声が重なり身体が震え、熱の波が一気に押し寄せた。
「……っあ、あぁぁ……!」
タ「……っ……!」
シーツを握りしめ互いにしがみつきながら、2人は果てた。
荒い息が混ざり合い汗で濡れた肌が重なったまま、しばし動けない。
心臓の鼓動が耳の奥で鳴り響き、熱がまだ身体を離れない。