第17章 閉ざされた扉の向こう
タ「……その声、俺にしか出せないんだろ。」
嫉妬で黒く染まった瞳に、満足げな光が宿る。
タ「もっと見せろよ。俺に支配されて、快感に震える顔を……。」
苛立ちが完全に欲望に飲み込まれ、彼の動きはさらに強まっていく。
彼女は“いや”と叫びながらも背を反らし、唇からは震える吐息が止まらない。
「っ……だ、め……タツヤ……でも……。」
途切れ途切れの声に、彼は笑う。
タ「でも……? 何だよ。言えよ。」
問い詰めるように深く奪い、声を引き出す。
彼女の目に涙が浮かび、顔を赤く染めながら必死に言葉を押し出す。
「……否定……でき、ない……。」
その告白のような言葉に、キタニの心臓が強く跳ねる。
嫉妬で荒れ狂っていた感情が、一気に喜びへと変わる。
タ「……そうだろ。俺からは逃げられない。」
支配の確信が全身に快感を与え、彼の動きは荒々しくもどこか愉悦を孕んだものに変わっていく。
彼女の否定の声と甘い声が入り混じり、玄関先は熱気と湿った音で満ちていく。
タ「もっと声を出せ。否定も快感も、全部俺に聞かせろ。」
彼女は震えながらも声を漏らし続け、否定の言葉は次第に喘ぎに溶かされていった。
「いや……だめ……あぁ……っ!」
その姿を見下ろすキタニの顔には苛立ちと快感、そしてどうしようもない喜びが混じり合った表情が浮かんでいた。
タ「……否定できないお前を、俺は全部、受け入れる。」
荒く囁きながら彼は彼女の声を求め続け、玄関は2人の熱で満たされていった――。