第17章 閉ざされた扉の向こう
彼女の抵抗の仕草が、むしろキタニの欲望を加速させた。
「……っ、タツヤ……だめ……っ。」
その声にキタニは指先で下着の縁を掴み、軽く押し上げる。
熱を帯びた素肌に触れるたび、身体が痺れるように反応するのを感じた。
逃げたい、でも離れられない――
その矛盾が、さらに彼の支配欲を掻き立てる。
唇が胸を覆い、荒く吸い上げる。
小さな声が破裂するように漏れ、身体は抑えきれない震えで応える。
両脚の間に手が滑り込む感触が全身を震わせ、理性を溶かしていく。
「……いや、や、っ……。」
その度にキタニは唇で首筋や肩を噛み、息を荒く吹きかける。
荒々しさの中に嫉妬に燃えた独占欲と切実な愛情が混ざり合い、圧倒的な存在感となって彼女を押し潰す。
タ「もっと否定しろ……声を出せ、俺の前で……!」
言葉と行為が交差し抵抗の声が甘く響くたびにキタニは舌を滑らせ、指を這わせる。
衣擦れの音と彼女の吐息が玄関の狭い空間に満ち、外の世界は完全に遮断された。
「……だめ……もう……。」
彼女が小さく零した声に、キタニは微笑む。