第12章 拒絶と欲望の狭間で
タ「……酔ってるからって、こんなに素直になるんだな。……なとり、加減してやれよ?」
軽口を叩きながらも、視線は彼女の乱れる顔に釘付けになっている。
な「無理です……俺、もう、止まれない……。」
なとりの声は熱に濡れて、理性を完全に失っていた。
女は酔いに支配されながらも、ふたりの視線と熱に囲まれて、もう抗えなかった。
「……っ、やだ、でも……気持ち……良い……。」
本音が漏れた瞬間、なとりの動きはさらに深く激しくなっていった。
キタニはその耳元に顔を寄せ、囁く。
タ「ほら、素直になれよ。可愛すぎるんだから。」
3人の熱が渦を巻き、夜の静けさを完全に飲み込んでいった――。
なとりの熱が女の中を容赦なく抉り続ける。
ソファの軋みと押し殺せない甘い声が部屋に響き、肌と肌が触れ合うたび火花のような熱が散った。
な「……かや……かわいすぎる……。」
なとりの声は掠れ、必死さが滲む。
腰を突き上げるたび、女の身体は小刻みに震えた。
そんな光景を横で眺めていたキタニは、いつもの余裕を崩さぬまま女の顎に指を添えた。
タ「なぁ、俺のことも忘れてないよな?」
女は涙で潤んだ瞳を瞬かせ、言葉にならない吐息を洩らした。
「んっ……タツヤ……。」
名前を呼ばれた瞬間、キタニの目が細められる。
タ「良い子。……じゃあ、俺の舐めて。」
その声音は挑発と甘さが入り混じったものだった。
ソファに腰を下ろしたキタニが、自らの昂ぶりを彼女の唇へ導く。
なとりに下から突き上げられながら女は必死に顔を近づけ、唇で先端を捉えた。
「……っ、ん……んん……。」
口の中に収めた瞬間、熱と苦しさが広がる。
けれど、舌を絡めるようにして受け入れるとキタニが低く喉を鳴らした。