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終わりの始まりに二度目の生を謳歌する【五条悟】

第11章 諦めない婚約者


玄関で立ち話するのもあれなのでリビングへと通そうとすると、持っていた紙袋を差し出してきた。


「これ…悟と一緒にどうぞ。」


「ありがとうござ……嫌がらせか何かですか?」


中身を出して渡されると…それはワインだった。

もしかして、前に悟くんがもらったけど飲めないって、この人からの…?


何のこと?と首を傾げている。

本当に知らないのだろうか…悟くんはお酒を飲めない。

知らないのだとしたら、失礼なことを言ってしまった。


「す、すみません…悟くん、お酒飲めないんです。」


「えっ、悟、そんなこと一言も…。」


じゃあ2人で飲みましょうと言われ、顔が引き攣る。

何故、婚約者と恋人が2人で飲まなければいけないのだ。


昨日、悟くんになかなか寝かせてもらえなかったので起きるのが遅くなってしまい、すでにお昼を過ぎている。


「お酒は後で考えるとして…お昼は食べましたか?私まだでして…。」


いいえと首を振る彼女に簡単なものでよければ一緒に…と声をかける。

婚約者は頷いたので、キッチンに向かい調理を始めた。


その後ご飯を食べて少し話をしていると、一緒に飲もうと言う彼女に根負けして飲んでしまう。


「左雨さん…何時頃お帰りに?」


「雫って呼んで!今日はここに泊まって、奏音ちゃんと悟の愚痴吐きまくりたい。」


酔ってらっしゃる?まだ2人で瓶の半分も空けてない…。

雫…さんも悟くん程ではないが、弱いのだろうか。


というか、泊まると言っても、ここは悟くんの家なので彼の許可がなければ……どうしよう…明日帰ってくるって言ってたし、大丈夫かな?

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