• テキストサイズ

終わりの始まりに二度目の生を謳歌する【五条悟】

第3章 看病の日々の中


悟くんが目を覚ましてから1ヶ月が経ち、伊地知さんもよく助けてくれている。

声をかければ悟くんは自分で動いてくれるようになって、お風呂も入れるのだが…洗うのは私の担当のようだ。


「悟くん…どうしても1人で洗えないかな…?毎回見ないようにするの大変なんだけど…。」


背中を流しながら声をかけるといきなり倒れてきて、彼の下敷きになってしまう。

どうしたのだろうと慌てたが、自力で起き上がって私に覆い被さるように手をついた。


「ど、どうしたの?」


燻んだ蒼眼は私を捉えていた。

あ…目、見えてる。


後頭部に手が回ってきて頭を上げられると、下を向かせられた。


「なっ!なんで見せるのっ!?」


目に入り込んだ彼のモノをこれ以上見ないように目を瞑った。


今日で、目が見えることと耳が聞こえていることがわかった。


そのまま抱き抱えられ、元の位置に戻る。

洗えと言うように頭を胸に押し付けてきた。


この人、もうほとんど元に戻ってるんじゃ…。


もうびしょびしょだーと諦めて悟くんの髪や身体を洗い湯船に浸かるのを見届けてから、服を着替える為浴室を出た。


少し経ってから上がるよう言って上がってきてもらう。

今までは聞こえているのかわからなかったから、身振り手振りも加えて表現していたが、声だけでちゃんと応えてくれる。


少し屈んでもらいながら髪を拭いて身体を拭いていく。

服を着せて居間で待ってるよう言い、私もお風呂に入った。

/ 106ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp