第8章 2人が交わる時
顔を上げて私の手を取ると、指を咥えて甘噛みをする。
それだけで声が漏れてしまうと悟くんは、目を細めて妖艶に笑った。
悟くんはかっこいいなんて言葉では言い表せない。
少し動く度に揺れるさらさらな白髪も、長い睫毛も、その燻んだ蒼眼すらも美しい。
スーっと通った鼻筋に形のいい唇、美し過ぎてこの世のものとは思えない。
そんな男に私は今夜、グズグズに愛される。
「あっ、はぁ…悟くん、早くして…何も考えられなくなる……。」
「いいよ、考えられなくなっても。なってよ、僕はそうさせる為に愛してんの。」
指を噛みながら手を離し、その手の親指はピンっと主張した突起を弾いた。
指から唇が離れたので、バンザイをするようにだらしなく腕を下ろし、突起に噛み付いた悟くんの唇を感じた。
手と舌で両方の突起を刺激されれば、息をする為に開いた口から甘い声が漏れ続ける。
ちゅぱちゅぱと吸われ舌先で弾くように舐められて、もう片方は軽く爪で引っ掻かれる。
あぁもう…胸だけでおかしくなる。
「ごめん、今日はおっぱいあんま弄ってあげれないや。慣らすのに時間かけたい。」
充分いっぱい弄られたよ…。
「さっきから忙しいこっちも触ってあげないと…。」
悟くんの背中に巻き付けた足で締め付け、腰をくねくねと揺らしていた。
離してと膝に手をかけられて素直に解放すると、服を脱がしてから私の肩の横に左手をついて、右手の指で膣口に触れるとそのまま撫で上げて陰核を優しく刺激する。
一番弱い性感帯に触れられ、咄嗟に口を押さえて喘いだ。
「もう、なんで押さえるの。いっぱい声出していいんだよ……聞かせて。」
押さえた手を取られベッドに縫い付けられると、耳元で甘く官能的に囁かれた。
悟くんって声まで魅力的だから、彼の全てに私は翻弄されてしまう。