第8章 2人が交わる時
歯磨きを終わらせると真っ直ぐ寝室に連れて来られて、ベッドに押し倒されればすぐに唇が重なった。
キスばっか…。
「舌出して…。」
言われた通りに出せば悟くんも舌を出し、垂れてくる唾液と一緒に舌先が絡む。
ぬるぬるとお互いの舌を滑らせ、唇で挟まれるとちゅうっと吸われる。
口が開いているので、甘い声を出し熱い吐息を吐く。
舌を離すとかぶりつくように私の口内に悟くんの舌が入った。
食べられる…!
薄く目を開けていれば、伏せた瞼から伸びる長い睫毛が揺れて、燻んだ蒼眼が熱を宿して姿を現した。
目が合うと薄目にして笑い、また目を閉じて顔の角度を変え、より一層深くなっていく。
くちゅくちゅと舌を絡ませながら背中のホックに手を伸ばし外すと、服と一緒に上まで捲って胸を揉みながらキスをする。
もう、いつもキス長いよ…。
唾液が口の端から零れ、絡んだ舌が名残惜しそうに離れていった。
「可愛い。」
ちゅっと一瞬だけ唇が触れる。
「ほんとかわい、好き。」
ちゅっちゅっちゅっと何度も重ねて離れると、鼻や頬、額や瞼にも口付けを落とされる。
「だーいすき。」
と、肌に唇を這わせながら囁き、首筋を舐めて吸い付く。
「あ…んっ、悟くん…あ、好き…。」
私もなんとか返して、与えられる快感に身を委ねた。
首を何度も吸いながら、胸を揉んでいた指が突起にちょんっと触れる。
その感覚に身体を跳ねさせた。
キスだけで全身を性感帯にされてるみたい。