第3章 看病の日々の中
「ねぇねぇ悟くん!遊ぼ!」
「なんでいつも俺んとこ来んだよ。友達いねぇのか、俺は忙しいんだよ。」
初めて悟くんに会ったのは6歳の時だった。
悟くんは15歳、高校生になったばかりだった。
おばけ…呪霊から助けてもらった時から悟くんに付き纏っていた。
口調は怖かったが、その明るさと言葉とは裏腹に優しい行動は懐くのに時間はかからなかった。
毎日呪術高専の校門の前で待ち、悟くんが出てくるのを心待ちにしていた。
そしていつも悟くんの隣には傑くんがいた。
いつからか傑くんはいなくなり、悟くんは荒んでいく。いつも悟くんといる人にしかわからない彼の心の変化。
傑くんがどうなったのかは知らない、一切聞かなかったから。
いつの間にか悟くんの言葉は傑くんのように変わっていた。
「奏音、お前はもう僕に関わっちゃダメだよ。」
突然突き放されて、後に婚約者がいることを知り、最強になったことを知った。