第5章 縮む距離
仰向けの蛙みたいな格好にさせられて、恥ずかし過ぎて涙が出てきた。
それなのに隠すことも出来ないし、答えることも出来ない。
「あ…あんまり、見な……。」
「あれぇ〜?濡れてきてる〜、見られて興奮してるんだ?」
言葉は遮られて、恥ずかしいことばっか言われる。
「乳首も勃ってるね。ねぇ…気持ちいいの、好き?」
また聞かれた…頷けばどうなるのだろうか、触ってくれる…?
「…っ……ん…。」
「好きなの?」
身体を見ていた目は顔を見てきて、ゆっくり頷いた。
「ふふっ、じゃあ気持ちよくしてあげる。」
口を開けながら近付いてきた彼は私の顎を引いて口を開き、頭を傾けながら薄らと開いた目で私を捉え、舌を絡ませた。
ゆっくりとぬるぬる動く舌は気持ちよすぎて、鼻にかかった声が漏れる。
流れてきた唾液を必死で飲み込みながら、蠢く舌に応えた。
擽るような優しい舌使いで頭が真っ白になると、羞恥心なんてどっかに行ってしまう。
ぬるっと舌が離れていき、引いた糸が朝日で煌めいた。
「ちゅー、気持ちいいね。えっちしたい?僕の舐めたい?ぐちゃぐちゃにされたい?」
ボーッとする頭に問いかけられて、全ての質問に頷いた。
「ふっ、ふふっ……はぁ…かわい。」
耳元で甘く囁き、そのまま耳に何度もキスをして舌を穴に入れてくる。
ぴちゃとかくちゅとか、厭らしい水音が直接脳に響いた。
「っ、ぁ…んっ…はっ、あっ…。」
「可愛い声だね。もっといっぱい聞かせて。」
耳に唇をつけてボソボソと囁かれて、熱い息が私の肌を擽る。
身体が敏感になってきていて、少し触れられるだけでビクッと反応し気持ちいい。
耳から移動した唇は首を何度も吸って軽く噛んでから、胸の膨らみへと移動する。
片方をやわやわと揉みながら膨らみに舌を這わせたり、吸ったり噛んだりされて、腰と膝が震えた。
「もしかしてもう限界?焦らして欲しくない?……でもさ、ゆっくりこうやって優しく愛撫した方が、もっと気持ちよくなれるよ?」
早く触ってと懇願するように見つめると、片方の口角を上げて妖艶に笑った。