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【鬼滅の刃】屋烏の愛

第10章 父との約束、母の温もり


その時は何時だったんだろう。実家近くの御屋敷町で鬼が大量に出現したので向かえというお達しだった。
不吉な予感がした。体が震える。

「銀次郎、大丈夫です。きっと大丈夫…。」
「怯えてどうするんだ!急いでいけ!…大丈夫だからよぉ!」
「わかってます!わかってますから…。」

私の肩で、銀次郎が不安そうに鳴いた。しかし、私の心には、拭いきれない不安が渦巻いていた。

「…、なに、これ……。」

実家に到着すると、そこはすでに戦場と化していた。屋敷の周囲には、鬼殺隊の隊士たちが、次々と現れる鬼と激戦を繰り広げている。

唖然としている場合では無い。
私は、すぐに日輪刀を抜き、鬼に立ち向かった。しかし、鬼の数は想像を遥かに超えており、その力も圧倒的だった。

頭や太腿にかすり傷を負いながら応戦していると、その時、屋敷の奥から、悲鳴が聞こえてきた。

聞きたくない、大切な人の悲鳴。

「お父様!お母様!」
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