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【鬼滅の刃】屋烏の愛

第6章 炎の邂逅


煉獄さんの特訓は地獄よりもきついものがあったが、褒めて伸ばしてくれるので、不思議と頑張れる。しかし、彼の放つ炎の呼吸は、まるで太陽そのもの。彼の周りにいるだけで、肌が焼け焦げそうになるほどの熱気が全身を包み込む。

「うむ!愛染君!休んでいる暇はない!もっと速く!もっと力強く!」

煉獄さんの声が、私の背中を叩く。私は、必死に日輪刀を振るうが、その動きは鈍く、彼には全く及ばない。

「ふぇぇ…もう、だめです…」

私が力尽きて膝をつくと、彼は何も言わずに私を見つめた。その瞳には、失望の色はなかった。ただ、私の中にある可能性を信じている、まっすぐな光が宿っている。

「…うむ!愛染君!君の愛の呼吸は、力ではなく、知恵の呼吸だ!ならば、力に頼る必要はない!」

彼の言葉に、私はハッと我に返った。そうだ、私は、力で鬼を倒すのではない。頭脳で鬼を倒すのだ。

「…煉獄さん!少しだけ…時間をいただけますか…?」

私がそう言うと、彼は「うむ!君の好きにするといい!」と力強く頷いてくれた。
私は、呼吸を整え、煉獄さんの炎の呼吸の動きを、頭の中で細かく分析し始めた。彼の剣技は、あまりにも速く、そして正確だ。しかし、その動きには、必ず法則がある。

「煉獄さんの炎の呼吸、壱ノ型『不知火』は、刀を大きく振り上げることで、その遠心力を利用し、一瞬で鬼を斬りつける。しかし、その分、隙が大きくなる…」

私は、彼の剣技をノートに書き留め、どうすればその隙を埋めることができるかを、ひたすら考え続けた。

「ふぇぇ…どうすれば…」

私の頭は、熱を帯び、煙が出そうになる。しかし、私は諦めなかった。煉獄さんの期待に応えたい。彼の魂の炎に応えたい。その一心で、私は、頭脳をフル回転させた。
…そして辿り着いた。
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