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薬師助手の秘密【R18】

第4章 夢遊 ※高





「姐さん、どうだった?」
「 、おかえり。」


芙蓉妃の元に行っている間、姐さんは小蘭とナマズ先生から芙蓉妃のことを聞いて来てくれていたので、情報交換をする。

なるほど。二年前に舞踏の失敗…多分わざとだ。城壁に登る度胸があるんだから、その程度の緊張で失敗はしないだろう。皇帝に気に入られたくなかった…ということだ。


「なら、最高の姿で行かせてあげないと…ね。」
「………ほどほどに...な。」






一月後、大人しい色白の姫は、頬を染めて中央門をくぐる。
目立った風貌ではないものの、艶やかな黒髪を複雑に結い上げ細い首にかかる計算されたような後れ毛に色香が増しており、目尻や口許には伝統的な真紅ではなく牡丹色を差している。その色がとても似合っており、多幸感に溢れた雰囲気を作り出している。



下賜されるならこうでありたい。



皆がそう思う光景が広がっていた。



「あの化粧… だろ。」
「最っ高に美しく仕上げたわ。全身の肌から髪の艶まで。睫毛の艶も作ったんだけどどうよ?綺麗でしょう?差し色は芙蓉妃のために調合した色よ。…楽しかったぁ…」


今日の日のために、一月整えてきたのだ。最高の姿を見せつけなくてどうする!
希う(こいねがう)相手のもとに行く妃への餞だ。















とある遊女がその病にかかった。
朗らかで詩歌の上手い女で、身請け話が持ち上がっていた。



しかし、その話は破談となる。

幽鬼にでもとりつかれたかのように、毎晩妓楼を散策しているのだ。
歩き回る妓女をやり手婆が止めようとすると、爪で肉をえぐられた。

翌日、妓楼のものがみな不審な行動に詰め寄るが、妓女は朗らかな声でこう語るのだ。



「あら。皆さん、どうしたの?」



記憶のない彼女の素足には、泥と擦り傷がついていた。






「それでどうなった?」



居間には壬氏と猫猫、 、高順の他に玉葉妃もいた。
最後まで夢遊病を治すことが出来なかったと依頼主へ最終報告をする。
芙蓉妃が治らなかったのは、知れていることなので、夢遊病のことについて…
過去に診た妓女の話を出す。
今回、ほとんど が動いていたが、一応、主治医?は姐さんになってるので、姐さんの口から説明されている。

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