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幼なじみの人気声優〜スパダリ生活

第13章 説教・・・。幼なじみの実力・・。


――リビングの空気はまだピリピリしていた。

智和が悠一に向かって、苛立ちの理由を吐き出す。
「……後輩くんが、唯のほっぺにキスしてたんだよ……」

中村:「はぁ!?」
悠一の目が一気にギラリと光る。
中村:「あの野郎、ふざけやがって!」

智和は少し呆れた表情で続ける。
杉田「でしょ……あの光景、近くで見ちゃったら……ほんと、最悪の気分だよ」
そう言いながら、唯を後ろからそっと抱きしめる。
「悠一が居たからまだ安心してたのに……最悪」

悠一の胸の内では、怒りと焦燥が渦巻いていた。

中村「……クソっ、あの時と数時間前の居酒屋の出来事を思い出す……」
拳を握りしめながら、悠一は頭の中で場面を反芻する。

新「一緒に二次会しようって、先輩から誘われてたんです」
笑顔で告げる新に、悠一は内心で苛立つ。
中村「唯から誘うわけねーって分かってたのに……!」

怒りのまま、悠一は唯の方を向く。
中村「なんかあったら連絡しろって言っただろうがー!!」

びっくりしつつも、唯は小さくうなずく。
唯「ごっ……ごめん……」

智和は不貞腐れたように腕を組み、険しい顔で悠一に視線を向ける。
杉田:「なぁ……その後輩くんって、唯のこと好きなの?」
鋭く問いかける智和に、悠一は拳をぎゅっと握りしめながら答える。

中村:「知らねぇーよ……キスしたらそういうことじゃあないのか?」

――唯side。

(・・・違う。
新くんはそういう感じじゃなかった。
何かもっと別の目的があるような……)

そう考えていると、不意に両頬をむぎゅうっと左右に引っ張られる。

唯「ふぐっ……!? いったぁ……」

呆れ顔の悠一が真上からにらみつける。
中村「ったく!! 誰にでもキスされてんじゃねぇーよ!!」

唯「ちがっ……ちがうのっ……っ!」
必死に言い訳しようとしても、頬が引っ張られたままでは言葉がもつれる。
顔を真っ赤にして、じたばたと抵抗するゆい。

中村:いいわけなんて..聞きたくありません。
その様子にも苛立ちを隠さず、低い声で吐き捨てた。
「クソっ……あの野郎、マジで覚えてろよ。絶対許さねぇ……次現場で会ったら泣かせるっ」



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