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幼なじみの人気声優〜スパダリ生活

第13章 説教・・・。幼なじみの実力・・。



「だ、ダメでしょ……っ!そんなことしたら空気悪くなるし……!」
唯はむくれながらも、悠一に抗議する。

二人の言い合いを横目に、杉田は冷静にスマホを取り出し、検索窓に「工藤新」と入力。
所属事務所や出演歴を指先でスクロールしながら、眉をわずかにひそめる。

杉田:「……さて、どうしようかな……」
呟いた声は穏やかだが、その瞳にはじわりと黒い光が宿っていた。

スマホを指先でスワイプしながら、ぽつりと口を開いた。
「……工藤新。新人なのに出演作品多いね。……ふーん。子役上がりか。そりゃ演技に不自然さがないわけだ」

その声音は淡々としているが、奥底には冷たい鋭さが覗く。
「実力でねじ伏せるなら悠一。僕は裏から探りを入れればいいかな……」
一度スマホを置いて、今度はリビングのテーブルに積んであった雑誌を手に取る。
そこには―― 唯を真ん中に、五条悟と夏油傑が両サイドで微笑んでいるファッション誌の表紙。
「……はぁ……またこっちもか」
表紙を見下ろしながら、智和は呆れたように小さく吐き出した。

唯は華やかなドレス姿。両サイドのモデルは、当然ながら“俺たちの物だ”とでも言いたげに存在感を示している。
ページをめくると、ベッドシーン風の写真や、唯の唇に口紅を引くカット。
智和の喉がごくりと動く。

杉田「……可愛いな、これ」
思わず本音を零した直後、眉をひそめて雑誌を閉じた。
「でもイラつくな。モデル業界まで敵がいるとなると、ややこしい」

ため息を落とし、ふと隣のソファで頬をふくらませる唯に視線を送る。

杉田「僕と悠一だけに愛されてればいいのに……」
心の奥で嫉妬が滲む。

だが、それを表に出すことなく、杉田はにこりと柔らかく笑った。
「まぁ、俺たち声優の立場っていろんな現場に顔出せるから」

雑誌をテーブルに置き、背もたれに身を預ける。
「上手く立ち回ればいい。…… だが、それを表に出すことなく、杉田はにこりと柔らかく笑った。


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