第8章 甘く蕩ける夜、
中村
「……もう、すごいなここ……」
指が触れるたび、唯の腰が小さく跳ねる。
びくっと反応して、喉の奥から可愛らしい声が漏れた。
唯
「あっ……やぁ……っ……」
中村
「……指でされるのと、舐められるの……どっちがいい?
俺は杉田とは違うから……お前の喜ぶことしかしない。」
熱を帯びた声が下腹に届く。
悠一の顔がゆっくりと下へ下がっていき、やがて——。
ぐいっと膝を押し開かれる。
目の前の景色が恥ずかしすぎて、呼吸が早くなる。
中村
「……焦らすより……喘がせる方が楽しいしな……」
湿った音とともに舌が触れる。
じゅる、ちゅうぅ……
吸い上げられた瞬間、頭の奥が真っ白になる。
唯
「ひぁっ……あっ……だ、めぇ……っ……」
舌先で 蕾を細かく擦られ、腰が反射的に逃げようとする。
中村(低く)
「逃げるな……」
そのまま、ずぷっと指が二本、奥へと入り込む。
同時に、舌が敏感な蕾を激しく責め立てる。
ちゅっ、くちゅ、ぢゅるる……
音と快感に、唯の喉から高い声が零れ続けた。
——その時、悠一の携帯が震える。
名を見て、片方の唇を離しながら目を細めた。
中村
「……杉田か…………いいこと思いついた。」
携帯を通話ボタンを押して、唯に携帯を渡す。
中村(囁くように)
「……どうせなら、もっと気持ちよくなれる方がいいだろ?」
唯が抗議する暇もなく、再び舌が下へ戻る。
その時、スマホから柔らかい声が響いた。
杉田
『もしもし? 中村?』
唯
「……っ……ひゃ……」
耳元の声に驚き、悠一の方を見る。
「……な、何考えて……」と口にするも、舌と指が止まらない。
唯(震える声で)
「……えっ……わ、私……智和……っ……」
杉田
『あはは、二人一緒にいるんだ……いいなぁ。中村、今何してるの?』
唯
「……えっ……あ……っ……えっと……っ……」
下半身がびくびくと震え、まともに言葉にならない。
唯
「……て、手が……は、離せ……ないっ……あぁ……っ」
スピーカー越しに、濡れた音と途切れた吐息がはっきり届く。
杉田(低く笑って)
『……ふーん……』
その声色だけで、すべてを察してしまった。