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幼なじみの人気声優〜スパダリ生活

第1章 第1章 アフレコ現場にて


唯は、2人との思い出にふけっていた。悠一と智和は幼稚園からの幼馴染で、小さい頃は3人でいつも一緒。高校では部活で別々になることもあったが、休日は格ゲーやゲーセンで遊び、唯の家で「3人で声優になろう」と夢を語り合った。卒業間近に唯だけが先に声優デビューし、地元を離れた――2人が初恋だったことは、今も秘密。

「久しぶり。覚えててくれて嬉しい」唯の言葉に、2人は笑顔を見せる

「忘れたりしないよ、大事な幼馴染だし。しかも俺と中村唯のファンだし。」智和が冗談めかして笑うと、悠一が「ばらすなよ、こいつ調子乗る」と少し棘のある言い方をする。

唯心の中で「やっぱり2人とも目の保養だな」と思い、高校時代のことを思い出す。距離が近すぎて女子に嫉妬され、助けてくれたのは智和だった。特に悠一は吹奏楽部でユーフォニアムを吹いていて、高身長で細身でクールというギャップで女子に大人気。智和も優しく気遣いのできて、生徒会長ユーモアな存在だっため人気者だった。

杉田:「落ち込んでたみたいだけど、何かあった?」智和の問いに、唯は焦りながら「あ…えっと…話せば長くなるんだけど」と答える。

すると悠一が「じゃあ俺たちが住んでる家に行こう。ここじゃ話しづらいだろ」と提案。


「……俺たちが住んでる家?」唯はぽかんとした表情を浮かべた。

「え、ちょっと待って……俺たちの家って、どういう――」

智和「俺と悠一、一緒に住んでんだよ。ほら、仕事柄便利だし」
悪戯っぽく笑いながら、ポケットに手を突っ込む。

(……え? 二人が一緒に……?)
頭の中で、状況が追いつかない。

「じゃ、決まりだな」
悠一がそう言って、当然のように歩き出す。

(え、え、え!? 本当に……!?)
胸の鼓動が、さっきよりもっと早くなるのを感じていた――。
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