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幼なじみの人気声優〜スパダリ生活

第6章 新たな_ライバル!?


◇ ヘアメイク後 ― 控え室

鏡の中の自分を見て、思わず息を呑む。
ヘアメイクも衣装も完璧。まるでトップモデルに並べられても引けを取らない――いや、自分じゃないみたいだった。

スタッフの一人がドアを開ける。
唯さん、モデルのお二人、到着しました」

振り返った瞬間、空気が変わった。
長身で白髪の男――五条悟。サングラス越しでも笑みが分かる。
隣には長い黒髪を後ろで束ねた夏油傑。落ち着いた眼差しと、柔らかな口元。
二人とも、写真や映像でしか見たことのない「世界的モデル」のオーラを纏っていた。

◇ 出会いと挨拶

悟「おお、やっと会えたね。 神里 唯さん」
傑「実物の方が…すごく綺麗だ」

軽く握手を交わす。二人とも指先まで品があって、温かい。
そして、次の言葉に耳を疑った。

傑「実は、私たち…ずっとあなたのファンなんです」
悟「うん。前にアニメ誌の表紙撮影で唯見かけてね。それで今回、絶対オファーしたくなった」

驚きで瞬きが増える。けれど、二人は当然のようにこちらを見て、微笑んでいた。

◇ side 五条悟
彼女の声を初めて聞いたのは、深夜のアニメだった。
画面の向こうで、役を演じる声に心を持っていかれた。
アニメの表紙撮影で実物を見たとき――
正直、仕事どころじゃなかった。
「あれは絶対、自分が手に入れる」
そんな独占欲を、密かに抱いたまま今日まで来た。

◇ side 夏油傑
声優としての彼女を知ったのは、とある劇場アニメ。
切ない役を演じる声が耳に残り、映像が終わっても消えなかった。
モデルのオファーは口実だ。
本当の理由は――
この距離で、彼女を自分のものに近づけるため。
ただし、悟に負ける気はさらさらない。

撮影開始
最初はコスメの広告用。
白いシーツが敷かれたベッドの上、
唯は上体を起こして座る。

傑が背後から腰を支え、耳元で「力、抜いて」と低く囁く。
悟は正面から近づき、手元に口紅を持ちながら、視線は唯の唇にリップを塗る演出。指先が唇の端をなぞるたび、カメラマンが「いいね、そのまま」と声をかける。





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