第10章 夜明けまで許さない
夜気の冷たさが肌に触れているのに彼女の体は汗ばみ、強張った呼吸だけが狭い路地に響いていた。
壁に押し付けられ抵抗する力も失いかけている彼女を前に、元彼の目は獲物を捕えた獣のように爛々と輝いていた。
彼「……ようやく、取り返した。」
耳元で落とされた声は熱を帯び、荒々しい手つきが太腿をなぞりながら奥へと侵入していく。
無理やり押し開かされた脚の隙間に彼の硬くなったものが押し当てられると、体がびくんと反射した。
「や……っ、いや……やめて……!」
彼「声、出すなよ。誰かに聞かれたらどうするんだ?」
嘲笑するように囁きながら、彼は下着を完全に引き下ろし、片手で掴みとってポケットに押し込んだ。
冷たい夜風が直接触れる感覚に、彼女の頬は羞恥で熱く染まる。
彼「……濡れてるな。」
「ちがっ……!」
否定の声が途切れる。
押し当てられた先端がじわりと沈み込み、閉ざされていたはずの入口を強引に押し広げていく。
壁に背を擦り付けるほどに身体が反り返り、痛みに近い感覚が一気に押し寄せた。
「……っ、や……だ……!」
彼「俺を拒むな。前みたいに邪魔されない……最後まで、味わえ。」
容赦のない腰の動きが始まった。
壁と彼の体に挟まれ、逃げ場は一切ない。
打ち付けるたびに深く抉られ、頭が真っ白になっていく。
痛みと羞恥、そして抗えない快感が複雑に絡み合い喉からは押し殺した声が漏れ続ける。
「……っん、や……やめ……!」