第3章 優しい暴力
悟「……入れるよ。」
彼の低い囁きに彼女はわずかに目を伏せ、頷いた。
唇を重ねながら、ゆっくりとひとつになる。
その瞬間、彼女の身体は跳ねるように反応した。
初めてではないのに、まるで全身が敏感に研ぎ澄まされているようだった。
「……っ、あ……悟、ぅっ。」
悟「ちゃんと見て、めい……俺が、君に触れてるのを。」
視線を合わせたまま、彼はゆっくりと動き出す。
激しさではなく、深さを求めるように。
まるで愛しさを、奥へ奥へと刻み込むかのように。
悟「……こんなに濡れて……俺のこと、待ってた?」
「言わせないで……恥ずかしい……。」
顔をそらす彼女の頬にキスを落としながら、彼はまた深く腰を沈める。
悟「ねぇ、……好きって、言って?」
「っ、だめ、いまは、……そんなこと、言えな——んんっ!」
深く、強く、ひとつに結ばれた瞬間、全身が震え彼女は声にならない声で絶頂を迎える。
彼もまた彼女の名を低く呼びながら、彼女の奥で果てた。
しばらくの間2人はただ静かに絡み合ったまま微動だにせず、熱い体温と静かな鼓動を重ね合っていた。
悟「……やっぱり、君が欲しいんだよ。もう、手放したくない。」
そう囁いた彼の言葉に、めいは静かに目を閉じて——
「……私も、怖いの。……でも、もう……逃げられないかも。」
その答えに五条悟は目を細め、彼女の額に優しく口づけた。