第3章 優しい暴力
悟「焦らすのが好きなんだよ、君の反応が可愛いから。」
そう言って、彼は彼女の下着越しに胸元へと唇を寄せる。
柔らかな感触に彼女は小さく震え、手が彼の肩に縋る。
「……っ、悟……。」
名前を呼ぶと、彼はふっと顔を上げた。
悟「やっと名前、呼んでくれたね。」
そう言って微笑んだ顔は、どこまでも嬉しそうだった。
そして再び唇が降りてくる。
今度はもっと深く、舌を絡ませ吐息を吸い合うように。
押し倒されるわけでもなく、ただ互いの服を脱がせ合いながら、ゆっくりと熱が高まっていく。
シャツの下、スカートの奥、肌と肌が触れ合うたび互いの温度が絡み合っていく。
悟「……綺麗だね、全部。」
五条の言葉はいつになく素直で、目に宿る光は真剣そのものだった。
そして彼は、彼女の脚を開くようにして優しく、けれど逃さぬように覆いかぶさる。
悟「怖くない?」
「……少しだけ。でも、それ以上に……欲しいと思ってる、自分がいるのが怖い。」
悟「じゃあ……そのまま、俺に委ねて。」
五条の唇が彼女の胸元を、腹部を、そして腰のくびれを丁寧に辿っていく。
その舌先と指先が彼女の身体のどこに快感が宿るのかを、まるで熟知しているかのように正確に探し当てていく。
「は……ぁ……や、っ……。」
微かな喘ぎが漏れるたび五条は満足そうに微笑み、さらに深く彼女を愛撫した。
音にならない声が喉の奥で絡み、指が机の角を握りしめる。
そして——