第5章 ウンドウ
『騎馬戦か…』
第二種目の説明が終わり、辺りを見回した。競技の特性的に遠距離攻撃型の個性がある人が1人は必要だろう。
うちのクラスで言うと、常闇くんとか瀬呂くん、ヤオモモの可能性も無限大だし梅雨ちゃんの個性も強いな…
なんて考えていたら突然、後ろから腕を引っ張られた。
『えっ!?だれっ…て、勝己か』
「ナニ間抜けな顔してやがる」
『いやあんたが急にひっぱたんでしょうが』
「テメェがぼーっとしてんのが悪ぃんだろうが!」
『はぁ…』
いつもの調子の勝己のため息をつくと、そういえば周りに瀬呂くんと切島くんがいた。
『あれ、2人も爆豪くんにカツアゲされたの?』
「俺がカツアゲするか!」
「いや、チームメイトだけど、ナッ!爆豪!」
『…ん?ってことは、?』
「俺のチームに選んでやったんだよ、喜べ」
『えー……わ、わーい』
「喜べや!」
『んー…』
「渡橋、他に組もうとしてた奴とかいたのか?」
『あーまぁなんとなくだけど…瀬呂くんと組めたら嬉しいなって思ってたから、まぁ結果オーライかな』
「お、俺!?」
『うん。やっぱり遠距離攻撃できるのって強いなって。私近距離でしか個性活かせないからさ』
「確かになぁ。俺も遠距離無理だから気持ちわかるぜ
でも、俺らのチームには渡橋が必要なんだよ!」
『ん?』
この後主に切島くんと瀬呂くんと作戦会議を進め、競技へ臨んだ。