第4章 セナカ
『…ん?ここ、どこ…ってぇえ!?勝己!?なんで!?』
目を覚ますとなぜか勝己の背中におぶられていた。目の前にはクラスのみんながいる。
「うっせぇ耳元で騒ぐんじゃねぇ!」
『え…なんで…?』
なんで私はおぶられてる?確か、尾白くんと一緒にいて…敵と戦って…
そうだ、炎の中で戦ってたんだ。それで…?それから…?
「渡橋くん、君、何があったのか覚えていないのかい?」
近くにいた飯田くんに問いかけられるもなんのこっちゃさっぱり。
「芹奈ちゃん、すごかったんよ!ホンモノの猫みたいにシャー!って!」
『へ?』
お茶子ちゃんが目を輝かせて教えてくれるも、思い当たる節がない。しゃー?ホンモノの猫?
「誰の声も聞こえてなかったのに爆豪くんの一声でおとなしくなって寝ちゃって…なんも覚えてない?」
『うん…覚えてないな…』
相変わらず勝己の背中で頭を捻りながら周囲を見渡すとボロボロの相澤先生や出久、オールマイト達が運ばれていくのが見えた。
何が、あったんだ…?