第1章 カンケイ
『ん、どこ行くの』
芹奈を自身の胸から解放し次は彼女の手を握る。振り返った爆豪はほんのり赤い。
「どこって風呂場に決まってんじゃねぇか」
『え、』
「あのクソジジイの汚え精液ついたまんまだろうがよ、テメェの尻尾。俺様が洗ってやるっつてんだよ」
『い、いや、それくらい自分でできる、』
「1人で家帰れるってイキった結果がこれだろうが。テメェは俺に逆らうな」
『っ、でも、んっ』
手を引く爆豪と争う芹奈。舌打ちをした爆豪は勢いよく腕を引っ張り再び胸の中へ収めた。顔を近づけ否応なしに口付けをした。驚きで目を見開いた芹奈と視線を絡める。
『ちょっ…勝己、何してっんんっ』
口を離した瞬間に喋り出した芹奈に再び貪りつくようなキスをする。爆豪の舌が芹奈の舌を捕まえる。逃げさせないように強く腰を抱き寄せ後頭部を優しく捕まえる。
『んっ……はぁっ……かつ…きぃ…んぅぅ…』
ピチャピチャと絡み合う音と芹奈の甘い吐息が漏れる。それに呼応して舌の絡み合いが加速する。
「エロい声出してんじゃねぇ…誘っとんのか」
『誘ってない!』
口を離すと真っ赤な顔で涙を溜めながら爆豪を睨みつける。後頭部を捕まえていた手が芹奈の顎をクイっと持ち上げる。
「クソジジイに触られたとこ全部俺様が上書きしてやる。俺しか受け入れられねぇ体にしてやる」
ニヤッと口角をあげ芹奈を横抱きにし風呂場へ向かう。腕の中の芹奈は顔を真っ赤に染め上げ抵抗の様子は見られなかった。