第7章 『 ここから 』
彼もまたいつもより、いやいつも以上に――小さい。
正確には、太刀の彼が何故か“少年体型”に近い格好になっている。
「……鶴丸…さん?」
「俺だぞ、俺!」
話し方は変わらない様子。
変わったのは、身長だけなのか??
「主の霊力を近距離で受けすぎた結果か?」
「太刀は、主への依存度が高い刀種でもあるからなぁ」
三日月の解説が、容赦なく刺さる。
「結果、精神的“原点”へ引き戻される」
「つまり……」
「小さくなる」
「だから簡潔すぎますって!!」
鶴丸さんは、クルクル回ったり飛び跳ねたり私と三日月さんの周りを走り回ったりして楽しそう。
「主、この体は驚きに溢れている!」
(私が驚いてるよ!!)
午後。
さらに、混乱は加速する。
「おい、主!!」
遠くから、やけに威圧感のある声が。
振り向いた瞬間。
「……大包平さん?」
見上げる。
本当に、見上げる。
「主よ」
大包平は、完全に“大太刀寄り”の体格になっていた。
「主の霊力が昂った瞬間、身体が戦闘最適化された」
「俺は問題ない!」
「問題あります!!」
一方。
「……あれ、俺……」
短刀の一人は、さらに小さく。
「さっきより、ちっちゃくなってないか俺っち?」
粟田口吉光作の短刀、薬研藤四郎。
中庭で他の兄弟たちといつものように過ごしていた中、彼だけより小さくなった視界に困惑していた。
「主の霊力が、短刀にとっては“過保護”なんだろうな」
その近くにいた豊前江が、頭を掻く。
「守られすぎて、退行するってわけだ」
「そうだとしても何故、俺だけなんだ??」
ほかの藤四郎が小さくなった薬研の可愛さに気が付き飛びつくまで後数分ーーー。