第6章 『 誓い 』
一振、また一振。
昨日まで、“在ることすら叶わなかった”刀たちが。
「……主」
「この方が……」
「本当に……」
囁く声が、折り重なる。そこへ。
「主!!」
長谷部が駆け寄り、膝をついた。
「……ご無事、ではないな」
そう言いながらも、震える手で、主の肩に触れる。
呼吸は、ある。
霊力も、消えていない。
――ただ、完全に、力尽きている。
「……終わったのだな」
誰かが、呟いた。
それを合図にしたかのように。
「主!!」
大包平が、堪えきれず声を上げた。
「我らは……我らは、戻った!!」
「鶯も、俺も……全員だ!!」
その場にいた刀剣男士たちが、一斉に、主へ向かって頭を下げる。
「感謝する」
「ありがとうございます」
「……命を、繋いでくれた」
声は、震えていた。
長谷部は、主の傍らで、深く、深く頭を下げた。
「……主」
「貴方は、この本丸を、救いました」
その言葉を、当の本人である主は聞いていない。
ただ、穏やかな顔で眠っている。
奇跡を、すべて終えた人の顔で。
そして。
本丸は初めて、
完全な“再会の場”となった。