第2章 『 後任審神者 』
「このまま引き継ぎが成らねば、我らはいずれ――」
その先は、言わなくてもわかる。
刀へ戻るか。
消えるか。
胸の奥が、きゅっと縮んだ。
(……そんなの、嫌だ)
会ったばかりで、名前も知らない。
それでも、ここにいる全員が、確かに“生きて”いる。
「……だから、聞いている」
最初に口を開いた刀剣男士が、私を見る。
取り残された、私。
味方がいなくて泣くやつだ…これ。
と思い覚悟していたが、なんかもうどうでもいいやという投げやりな気になってしまったので身構える事を止めた。
でもまだ胃は痛いまま。
沈黙が続く。
それでも礼儀とか作法がわからないなりに考える。
とりあえずもう一度頭だけでも下げて挨拶しよう、と。
「改めまして、今日からよろしくお願いします」
行動しても、なんの反応も返ってくることはなかったのでいっそこのまま言い逃げしようかなとか少しは考えてしまう。
でも、性格上そういうのは好きではない私は思ってる事は言っておこうとも思う訳です。
「…威嚇的に歓迎されていない事はわかりました。それでも私が新しくここに配属された新しい審神者で。
そこの所ご理解くださいね刀剣男士の皆々様」
立ち上がり席を立った。
そして、政府さん同様にスタスタと襖の方へ近づき部屋から出ようとした、そんな時。
「ははははっ!」
変な笑い声が部屋中に響いた。
(なになになに…?!)
「すまぬすまぬ、戻ってきておくれ新しい審神者殿よ」
どうやら笑い終えたようで。
その声は何故か、部屋から出ようとしている私を止めるように席へ戻るよう促してきた。