第10章 優しさ
ただ静かにみみの脚を開き、体重をゆっくりとかけてくる。
傑「怖かったら、今だけ目を閉じてて。私の声だけ、聞いてて。」
肌が重なり、熱が触れ合う。
体内を押し広げてくる感覚に、自然と息が詰まる。
「っ……ぁ……っ。」
傑「ごめん……でも、すごく、気持ち良い。君の中、あったかい……。」
細く漏らされた声と共に、彼の腰がゆっくりと動き始める。
優しく、でも芯は深く身体の奥まで触れてくるような律動。
傑「……君の全部に触れられるのが、嬉しくて仕方ない。……こうして繋がれるなんて、ずっと夢みたいだった。」
耳元に甘く落ちる声が、震える身体を優しく包み込んでいく。
傑「悟に抱かれてる君を見るのが、どれだけ辛かったか……わかる?」
ぎゅっと抱きしめられる。
そのたびに、彼の中にある感情が肌を通して伝わってくる。
傑「ずっと我慢してた。……でも、今はもう、やめる。」
彼の腰の動きが次第に強くなっていく。
けれど、どこまでも丁寧で、みみの反応を確かめながら進んでくれる。
傑「痛くない? ……大丈夫?」
問いかけの声が震えている。
みみのことを本気で気遣ってくれているのが伝わって、胸の奥がきゅっと痛くなる。
「……傑……。」
彼の動きが一瞬止まり――
そして、切なそうに微笑んだ。
傑「……ずっと、君が好きだったよ。」
その言葉と共に、彼の奥がぶつかってくる。
深く熱く、優しく。
それでも確かに、みみの中に彼のすべてを注ぎ込むように。