第10章 優しさ
囁きと共に、彼の手がみみの太ももを撫で上げる。
スカートが捲れ下着の上から指先が滑ってくると、思わず腰が浮いた。
傑「……こんなに、もう……濡れてるんだね。」
優しく撫でられるたびに下腹部がきゅうっと疼いて、息が詰まる。
「さわ、らないで……っ。」
口ではそう言ったはずなのに、脚には力が入らない。
傑の手のひらが怖いほどに心地よくて、もう何も考えられなかった。
傑「“触らないで”なんて、そんな可愛い声で言われたら……余計に触れたくなるよ。」
そう言って、下着を指先でずらされる。
空気に触れた肌がひくりと跳ね羞恥に顔を赤く染めるみみの反応を、傑は黙って見つめていた。
傑「……指、入れるよ?」
問いかける声と同時に、彼の中指がゆっくりと熱に濡れた入口へ沈んでいく。
小さな刺激に、腰が揺れた。
「っ……あ、ん……。」
傑「気持ち良い……? ちゃんと、感じてるね。」
彼の声は、まるで夢の中にいるような心地よさを持っていた。
静かで柔らかくて、それなのに内側から溶かされていくような甘さ。
傑「……大丈夫。怖くない。私が全部、気持ちよくしてあげる。」
もう1本、指が増える。
ゆっくりと広げるように動かされるたび、溜め込んだ熱がじんじんと広がっていく。
快感と羞恥と、それでもどこか満たされていく心。
「……傑……。」
名前を呼ぶと、彼は瞳を細めて、みみの髪を撫でた。
傑「よく言えたね。……じゃあ、そろそろ、私の番でも良いかな。」
ズボンのベルトが外される音がして、みみは思わず目を逸らした。
けれど、傑は無理強いはしない。