• テキストサイズ

転生したら呪術廻戦の世界でした

第8章 抗えない夜


甚「ダメでも気持ち良いんだろ? 身体が正直すぎんだよ。」

濡れた音が激しくなる。

汗ばむ肌が擦れ合い、互いの体温がひとつになる。

彼女は快感に翻弄されながらも、何度も達しそうになる身体を必死に支えようとした。

だが、甚爾は止まらない。

彼女の首筋に歯を立て、腰の動きをさらに速める。

突き上げるたびに、彼女の理性は削られていく。

甚「中、出すぞ。」

その言葉に彼女は一瞬怯んだが甚爾は彼女の腰を抱え、逃げられないようにした。

「……ッ!」

絶頂の波がふたりを呑み込む。

彼女は喉を震わせ全身を痙攣させながら、甚爾の熱を奥深くに感じ取った。

息が乱れる。

汗に濡れた額を彼女の肩に預け、甚爾はしばし動かなかった。

甚「……マジで、たまんねぇな、オマエ。」

そう呟きながら彼は彼女の耳元に唇を寄せ、笑った。

甚「まだ……終わりじゃねぇけどな?」





狭い部屋に、わずかな静けさが落ちていた。

淫靡な行為の熱がまだ空気に残っている中、伏黒甚爾はベッドの縁に腰を下ろし煙草をくわえた。

火は点けない。

ただ、視線は横たわる彼女の身体をじっと見つめたままだ。

甚「……で? なんで、あんな時間に1人でふらついてたんだよ。」

ふいに投げかけられた問いに、彼女はぴくりと肩を震わせた。

下着もつけ直していない裸のまま、シーツにくるまりながら黙り込む。

「……いろいろ、あったの。もう……嫌になっちゃって。」

その言葉はぽつりと、ため息と共にこぼれ落ちた。

甚爾は煙草を指で弄びながら、眉をひそめる。

甚「はぐらかすな。何が“いろいろ”だ。誰かに何かされたのか?」

「そういうんじゃ……ないけど……。高専にいるのが、しんどいの。人と関わるのが……面倒で。」

言葉を続けるうち、声が震え始めた。

“強くなれ”と言われても、どうして良いかわからない。

そう、吐き出すように呟く彼女を甚爾はしばらく黙って見つめていた。

やがて彼は無言で煙草を放り出し、ベッドに膝をついた。

彼女の身体に、再び影が覆い被さる。

甚「……忘れたいなら、忘れさせてやるよ。」

低い声が耳元に落ちた。
/ 159ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp