第8章 抗えない夜
ラブホテルのベッドに横たわった彼女の肌には、すでにいくつもの痕が刻まれていた。
首筋に吸い痕、太腿に指の跡、胸元にはわざとらしく乱れたシャツ。
伏黒甚爾の手は彼女を"女"として認識した瞬間から容赦なくその輪郭をなぞり、刻み、貪っている。
甚「……まだ震えてんのか。可愛いじゃねぇか。」
低く喉を鳴らしながら甚爾は腰の上に跨り、片手で彼女の顎を掴んだ。
視線を逸らそうとする彼女の顔を、無理やり正面に向ける。
甚「逃げんな。オマエ、俺についてきた時点で、こうなるってわかってたろ?」
言葉とは裏腹に、指先の動きはどこか優しい。
顎を撫でるように滑り耳の後ろをくすぐると、彼女は思わず小さく息を呑んだ。
甚「ほら、感じてんじゃねぇか。」
唇が耳朶を甘く食む。
舌先がじくじくとそこを嬲り、彼女の身体は微かに跳ねた。
甚爾はその反応に目を細め、笑う。
甚「良い声出すじゃん。もっと聞かせろ。」
そう言って彼女の両手首を頭上でまとめ上げ、枕元に押し付ける。
そして自分のシャツを脱ぎ捨て、鍛え抜かれた上半身をさらけ出す。
筋肉の稜線が照明に照らされ、影を刻んだ。
甚「……怖ぇ?」
囁かれる声が耳に落ちる。
彼女は小さく首を振った。
それを確認すると、甚爾は満足そうに笑い、腰を沈めた。
甚「じゃあ……遠慮しねぇよ。」
下着の上から彼女の中心を指先でなぞる。
すでに湿りを帯びているそこを確認し、彼は低く笑った。
甚「ほらな。素直だよ、オマエの身体は。」
彼女は恥ずかしさに唇を噛んだが、それすらも甚爾にとっては挑発にしか映らない。
彼は手早く下着をずらし、濡れそぼったそこへ中指を沈めた。
「っ……!」
声が漏れる。
甚爾の指は巧みに膣壁をかき回し、敏感な部分を容赦なく攻め立てた。