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転生したら呪術廻戦の世界でした

第5章 微熱の帰路


混乱したような恵の声が、どこか切なく響く。

それでも彼は触れるのをやめなかった。

中指でそっと撫で、入口を探るように圧をかけてくる。

恵「入れて、良い?」

掠れるような問い。

みみは小さく頷き、脚を彼の腰に絡める。

彼の最後の理性を断ち切った。

腰を沈めるように、彼の熱がみみの中にゆっくりと入ってきた。

初めての感触に、身体が跳ねる。

けれど、彼は無理やり進まなかった。

何度もキスをしながら、みみの目を見て、ゆっくりと、みみの中を満たしていく。

恵「……あったかい……苦しくない?」

「うん……でも、動かないで、まだ……。」

互いの熱が重なり合い、痛みと快感の境界を揺らす。

彼はみみの額にキスを落としながら、動かさないままじっと息を呑んでいた。

けれど、やがてみみの中が馴染んでくると彼は腰をわずかに揺らした。

「……ん、は……恵……っ。」

濡れた音が布団に響く。

彼の動きは最初は慎重で、けれど次第に情熱を帯びてくる。

溜め込んでいた想いと言葉にならなかった欲望が、身体の動きとして溢れていた。

恵「好きだよ……オマエが……他の誰にも渡したくない。」

その言葉が突き刺さる。

恵の熱に包まれながら、みみは自分の心が何かから剥がれていく感覚を覚えていた。

甚爾の爪痕、傑の温もり――

どちらとも違う、もっと純粋で、ただ真っすぐな熱が、みみの奥に刻まれていく。

やがて、恵が限界を迎えたように強く身体を押し当てた。

恵「……っ、もう……好き、好きだ……!」

最後の一突きと共に、彼女の中にすべてを流し込むような震えが走る。

そのまま、潰れたようにみみの胸に顔を伏せた。

静かな、熱を孕んだ夜。

ふたりの息だけが、狭い部屋の中にゆっくりと漂っていた。
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