第5章 微熱の帰路
肩をはだけたみみを見下ろしながら、恵の喉が小さく鳴った。
彼は自分の制服の前を外し、上半身を脱ぎ捨てるように布団の中へ身体を滑り込ませてくる。
恵「……キレイだよ、オマエ。」
真っすぐな瞳にそう言われると、どこかくすぐったくて息が浅くなる。
恵の手がみみの腰を抱き寄せ、脚の隙間に自分の膝を差し込む。
無防備に開かれる脚。
その間に彼の熱が触れて、思わず背中が跳ねた。
「……んっ、恵……っ。」
唇を塞ぐように、彼のキスが落ちてくる。
少しずつ深く角度を変えて、何度も何度も重ねられる口づけ。
その合間に舌が触れ合うと互いの呼吸が乱れ、体温が混ざり合っていく。
恵「怖かったんだ……オマエが、誰かに取られるのが。」
囁くような声と共に、彼の唇が喉元から鎖骨へと這い落ちていく。
優しく、でも確かに吸い寄せられるような動き。
肌の柔らかいところを確かめるように舌が撫で、指が震えながらも敏感な箇所を探り当ててくる。
そのたびに、息が漏れる。
「恵、だめ……そんなとこ……。」
かすれる声に、彼の手が止まる。
けれど、すぐにそっと掌を重ねてくる。
恵「俺のこと、ちゃんと感じて。……他の男の手、もう思い出せないくらいにするから。」
その言葉に、胸がぎゅっと締めつけられた。
唇が胸の頂を包み込む。
柔らかく、でも吸い尽くすように。
指が内腿を撫で、次第に奥の方へと進んでいく。
ぬるりと濡れてしまっていたそこに触れた指が、わずかに揺れた。
恵「……っ濡れてる……ごめん、いや、うれしい……。」