第12章 甘い呪縛
呪「くっ……っ、また締めてきた……イキそう? それとも、もう達したの?」
「あっ……あぁぁっ……だめ、やだ……っ、もう、もう……いっ、ちゃう……っ!」
快感が臨界を越える。
その瞬間、女の身体がびくんと大きく跳ね腰が引きつるように跳ね上がった。
膣がぐっと奥で強く収縮し、呪霊の肉棒を搾り取るように蠢く。
脳が真っ白になり、視界が明滅する。
「ああああっ……んぁあああっ……!」
叫ぶように絶頂を迎えた彼女の身体は、仰け反りながら震え続けた。
呪霊は満足そうに笑いながら奥深くに己を沈めたまま、動きを止めない。
そのまま絶頂で痙攣する膣を味わうように、さらに数度腰を突き込む。
呪「……このまま、奥に……私の呪力を染み込ませてあげる。」
「や、やだっ……っ、そんなの……いら、ない……っ!」
身体は拒絶しても、奥は甘く疼いていた。
中に満たされる予感に、再び膣が期待するように締まっていく。
呪「よく味わって──君の“快楽”の形を。次は、自分の意志で私を求めるようになるまで、何度でも叩き込んであげる。」
女の中に熱く、濃密なものが流れ込んでいく。
それは呪力の1部であり、呪霊の支配の証。
同時に、彼女の肉体にとっては……
甘美すぎる蜜だった。
──ズンッ!!
重く低い音が、世界を震わせた。
直後、空間そのものがひび割れるような“圧”が襲い呪霊の動きが一瞬止まる。
呪「……何だ?」
快楽の極みにある女を組み敷いたまま、呪霊は眉をひそめた。
だが、すぐにその場の“空気”が変わったことに気づく。
──ブチィィィッ!!
まるで紙を引き裂くように鋭い音が帳の空間に響き渡り、天井を覆っていた術式が真っ二つに裂かれた。
その隙間から、禍々しい“王”の気配が滲み出す。
呪「……これは──ッ。」
呪霊が目を見開いた瞬間、空間の奥からゆっくりと歩いて現れたのは──
宿「邪魔したか?」
無造作に、だが確信に満ちた足取り。
顎に笑みを浮かべ、全身に恐ろしいほどの呪力を纏った男。
──両面宿儺。