第2章 過去を抱き締める
その時、入り口からノックが聞こえ、そちらを見ると姉がいた。
「なにしてるの?」
私たちを見た姉は笑い出す。
「なんで2人しておでこ赤くしてるのよ。ふふっ…。」
「神谷への罰です。」
腕を掴む力が弱まったのですぐに氷嚢を彼の額につけた。
笑いながら氷嚢を奪った姉は、私がやっておくから冷やして来なさいと言った。
彼女だもんね、そうだよね。
保科副隊長の顔を盗み見ると少し緩んでいた。
大人しく氷嚢をあてられる彼を見て、逃げるように執務室を後にする。
またあの笑顔を私に向けてくれないだろうか…そんな小さな願いを抱くことさえ、無謀なのだろう。
「神谷?どうしたんだ?」
「中之島……なんでもない。」
廊下を歩いていると同じ時期に試験を受けた中之島タエに声をかけられた。
彼女も近いうちに小隊を率いることになるだろう。
私は、私は…ずっとこのままなのだろうか。
「何もなくはないだろ、なんで泣いてる。」
泣いてなんかない、ただ目から汗が出ているだけ。
あぁ、もういいや。
中之島から逃げてお風呂に入ってから屋上で空を眺めていた。
すでに空には星が散らばっている。
たまたま屋上に来た男性隊員にキスをして、股間を撫でた。
意外にもその隊員は受け入れて私の胸を揉み始める。
隊服のファスナーを下げて下着に手を入れると、相手も同じように私のファスナーを下げ下着に隠れた割れ目に指を沈めた。
屈んで口淫をしていると立たせられて壁に手をつく。
突き上げた腰に指を沈めナカを掻き混ぜてすぐに入ってきた男のモノは抽挿を繰り返し、私のお尻に欲を吐き出した。
隊員がいなくなった後、自身の陰部に手を伸ばし陰核を撫でる。
「イけなかった…。」
自身の手で果てそのまま帰路についた。