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未来の為に【怪獣8号:保科宗四郎】

第7章 任務の傍らで


その時警報音が鳴り響き、肩を震わせた。

いつもなら特に驚いたりしないようなことなのに。


すぐに準備しオペレーションルームへ向かう。

作戦が伝えられ、車両に乗り込み出動した。


私は小隊を持っていないので斑鳩小隊へと組み込まれた。

いつもは保科小隊なのにどうしてだろう。

戦力的なあれかな、保科小隊には四ノ宮がいるし。


小隊を持ちたかったのだが、副隊長に反対されてしまった。

バカにつく部下が可哀想だと言われた。今考えると相当酷いと思う。
よく筆記で落ちなかったと言われたくらいやばいらしい。


そして今回の本獣は全長150メートル超えの超大型キノコ。

本獣は亜白中隊が処理に向かっているのでいいのだが、問題は余獣だ。

無数に生み出されている。本獣を倒しても死体から溢れ出すかもしれない。


新人2人を補助しながら地区Fに侵入した余獣を倒していると、亜白隊長が見事、本獣を倒したようだ。


「あーこいつもだ。仕込んだ増殖器官が破壊されてる。なんでバレちゃったのかなぁ?隊員の中に怪獣に詳しい人がいるのかな…。」


は?仕込んだ増殖器官?

先程日比野が見つけたもののことを言っているのだろう。

だがしかし何故、今目の前にいる解体業者の者がそんなことを言っている。


その人物はぶつぶつと繰り返し、話しかけた新人の古橋へ指を差した。

その瞬間、指先がボゴっと膨れ上がった。


「古橋!」


「避けて伊春くん!!」


気付いていない古橋を庇おうとしたが間に合わず、彼の肩は撃たれた。


もしかしてあいつ…。


痛みに嘆く古橋を市川が支え、私は2人の前に出た。

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