第5章 移り変わり
「正直ここから先に命の保証はない。それでも行くという覚悟のある者だけ…進め。」
副隊長の説明の下、最終審査が始まった。
亜白隊長もオペレーションルームに来て、試験を見ている。
ほとんどの余獣を四ノ宮キコルが倒し、本獣までも倒し試験は無事終わった…かと思われた。
突然四ノ宮のバイタルに異常が発生し、死んだはずの怪獣たちが蘇っているようだ。
蘇った本獣のフォルティチュードは6.4、さすがの四ノ宮でも無理だろう。
「保科、神谷、出るぞ。」
「「了。」」
急いで向かっていると小此木から連絡が入る。
「本獣のバイタルに変化!切除していた攻撃的ユニ器官が再生…!?」
すでにエネルギーが圧縮されているようだ、急がないと…この国の未来をここで終わらせてはいけない。
小此木からまた新しい情報が入った。
本獣周辺にフォルティチュード9.8の反応が現れたと言う。
副隊長が衝撃で計測機がイカれたと言うのでそうかもしれないが…もし本当にそうなら……歴史に残る大怪獣だ。
「オペレーションルーム。亜白、保科、神谷、現着。」
現場につく前に四ノ宮は避難出来たようだ。
全ての受験者が無事だった、犠牲者はいない。よかった…。
しかし、この現場…すでに本獣は討伐されており、3ヶ月前にあった討伐者不明の現場に似ている。
その後私たちは余獣を殲滅し調査等をして、その事件は一旦幕を閉じた。
私たちの関係も怪獣のありようも、移り変わっていく。