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未来の為に【怪獣8号:保科宗四郎】

第3章 未知


目が覚めたら、目の前に整い過ぎた美しい顔があって、心臓が飛び出るかと思った。

睫毛、長い…。


少しの間その寝顔を見つめてから、起こさないように腕から抜け出す。

このドキドキは…起こさないように動いた緊張からなのか、それとも好きな人と出来てまだその余韻が続いてるからなのか。


さすがに夢だったとかはないよね…一緒に裸で寝てたし。
お酒だって飲んでいない。


トイレに入ってから顔を洗いながら、一夜限りとかそういうのじゃないよねと不安になる。

気持ちはないと言っていたが、本当は姉のことが好きだったら……。


「やだ…。」


「何が嫌なんっ!?」


いきなり扉を開けて入ってきた副隊長に驚いて、彼を見つめながら固まってしまう。

濡れた顔からぽたぽたと雫が零れ落ちていった。


「やっぱ僕としたこと後悔しとる!?やっとことはなくならんけど、忘れろ言うなら…。」


「…ふふ、ははっ!違いますよ、後悔なんてしません。副隊長と出来て幸せですよ。」


目を見開いて抱き締めてくる。

わけがわからずに、また驚いて固まった。


「笑った…璃沙が笑った。あかんやばい…めっちゃ嬉しい。ほんまに可愛ええ…。」


え?笑った?
笑うことがそんなに珍しいのだろうか…そんなに喜ばれると恥ずかしくなる。


というか、副隊長まで濡れてしまう…慌てて引き剥がすと触れるだけの口付けを落とされた。

唇が離れたかと思うと、何度もちゅっちゅとキスをされる。


あぁ、副隊長にも心臓の音が聞こえていたらどうしよう。


唇だけでは飽き足らず、首や胸にまでキスの雨を降らした。

愛されていると期待してもいいですか…?


擽ったさと胸の痛みに耐えきれず肩を押すと、その手を指を絡めて握られ、キスは続いた。

たまに甘噛みまでされる。


こんなにされると変な気分になってしまう。


「おっ、終わりです!もうダメです!」


「ん、わかった。これで最後……。」


お互いの唇が重なり舌が絡む。

溶け合う2つの舌は名残惜しそうに離れていった。

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