第15章 新しい家族
「そや!もうちょっとで宗一郎来るで!」
宗四郎ははぁあ!?と反射的に私を抱き締めてくる。
「会わせるわけにはいかへん!帰る!」
宗四郎はお母さんに自分が会いたくないだけやろと一蹴されていた。
宗一郎って…保科宗一郎隊長のことよね?第6の…宗四郎が元々所属してたっていう…。
ちょっと話させてやと私を部屋から連れ出して、どこかの部屋へと押し込める。
「会いたない…やけど璃沙は会いたいんやろ?」
私何も言ってないのに…そうだけども。
保科隊長だって私の家族になるのだ、会いたいに決まってる。なかなか会えることもないだろうし。
「ほんま嫌いやねん…。」
お兄さんのことをそこまで嫌うとは…どうして?と聞けばちゃんと話してくれる。
保科隊長は保科家の完成系。
銃器の解放戦力が低い保科家の人たち、だが近年の防衛隊では銃火器が主流となり、彼らは最前線から退いた。
そんな中産まれたのが宗四郎の兄、宗一郎で、刀だけではなく銃器の解放戦力も高い。
保科隊長は子供の頃から強く、いつも煽り散らかされていたそうだ。