第14章 隠し事
「そや!次の非番2連休で被っとるやん?やから、君の家族に報告行って、ちょっと僕の実家まで来てくれへん?」
インナーを戻してお腹にキスをしまくる彼を見つめながら頷いた。
2連休で被るなんてそんなことありえないから、亜白隊長がわざわざしてくれたんだろう。
それか宗四郎自ら無理やり合わせたか…。
「怒ってもうてごめんな、ほんまはなんとなく気付いとった。体調悪いんも機嫌悪いんも、少し腹出とる気ぃもしとったし。」
まさか妊娠やとは思わんかったけど!と嬉しそうに笑う彼を見ていると、早く言わなかったことを後悔したし、この人といれば何にも言わなくても気付いて労わってくれるから、きっと幸せなんだろうなと思った。
「せやけど、君なんも言うてくれへんから、宗四郎くん寂しかったで?」
ごめん〜と頭を抱き締めて髪の隙間に指を入れ撫で回す。
こんなことをしてるのに引っ掛からないから恨めしい。
やめてやぁと顔を上げて笑う彼を少し見つめて応接室を出た。