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未来の為に【怪獣8号:保科宗四郎】

第13章 復興の中で


「神谷はどうしたんだ?大丈夫か?」


「え?あぁ……寝とるみたいです。」


亜白隊長に聞かれ、少し確認すると寝てるようなのですぐに手を離した。


「そうか、そろそろいい時間だ。もう少ししたらお開きにしよう。」


みんなにも聞こえていたようで、了〜と間延びしながら答えている。


さて、寝とるわりにはしっかりと抱き締められとるんやけど、ほんまに寝とるんか?

名前を呼んで声をかけるが反応はない。

わからん…。


まあええかと思い、お開きになるまで好きにさせた。


帰ったら抱こ…僕はもう完全にその気になっている。

酒飲むとムラムラする。この体質、どうにかならんかな。


その後も酒を流し込みお開きになったので、璃沙を起こそうと試みるが、起きる気はないらしい。

ちゅーか、ほんまにすごい寝方しとるな。

いつの間にか腕だけではなく足まで僕の身体に絡ませている。

そのまま座って寝ているのだから、感心してもおかしくない。


「璃沙、せめてこの手離してや。」


腕を引き剥がそうと掴むと意外にもすんなり離れて、首に回った。

起きとる?


起きてても相当眠いのだろうと思い、首に回している腕と尻に手をやりながら立ち上がろうとしたら、ふらついて危なかった。

僕もやばいわ…めっちゃ酔っとる。


「大丈夫か、保科。」


「あ、はい。大丈夫です。」


声をかけてくれた亜白隊長に会釈しながら答え、全然落ちなそうな程しがみついている璃沙の太腿を一応持った。


タクシーを呼ぼうと思ったが、恐らく璃沙が離れないので歩いて帰ることにする。

そこまで遠くはないので大丈夫だろう。

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