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未来の為に【怪獣8号:保科宗四郎】

第13章 復興の中で


飲み会も終盤に差し掛かり、隣で飲んでいる宗四郎はありえない程にべろんべろんだ。


「飲み過ぎでは…。」


「僕なぁ、君と最初別れた時あるやろ?あん時飲んで、その後璃子さんに無理やり飲まされてから飲んでないねん。」


今は君もいるしええやろとのしかかってくる。

全部、姉絡みなんだが…。


もぉ〜と悪態をつきながらも笑っていた。

悲しみが癒えたわけではないが、いつも私の隣には宗四郎がいてくれるから、笑顔でいれる。

それでも泣きたくなる時はあって、そんな時は宗四郎が胸を貸してくれる。

この人がいるから私は今生きていけるわけで…想いが溢れてつい、ぎゅうと抱き締めてしまった。


「ちゅーもしてええで?」


「大好き。」


胸に彼の後頭部がある状態で頭にキスをした。

あぁ、私も酔いが回っているようだ。


「ちょっと、イチャイチャしないでくださいよぉ…今日は俺が主役じゃないんすか?」


「は?何言うてんねん。みんなが主役やろ。お前だけ頑張ったんちゃうねん。」


日比野に話しかけれた宗四郎は私の胸で少し声を低くした。


俺も彼女欲しいー!と叫ぶ日比野がおかしくて笑ってしまう。

するといきなり宗四郎がグッと上がってきて、目の前に宗四郎の後頭部がくる。


「璃沙の笑うた顔は僕だけのもんや。誰も見んな!」


宗四郎の肩に顎を乗せて顔を出し日比野を見る。


「私、宗四郎の彼女じゃないよ?……え?」


いきなり周りが静まり返り、みんなが私を見てくる。


「そうやな。付き合うてへんな。まあ、婚約はしとるけど。」


みんなの頭に?が浮かんだようだ。

まあそういう反応なるよねぇ…。


「婚約言うても、結婚はいつなるかわらんし。何十年も先なんやないかな。な、璃沙。」


引退するまで待っててと言われた。

頷くとみんながはぁあっ!?と息を合わせて声をあげる。

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